幸せな結末

Happy End

天国はまだ遠い

真夜中の中枢で独りを感じるのは久々な気がする。いつものようにテレビは消して、かかり続ける音楽にただ耳を傾ける優雅なひととき。するするっと深いところに入っていこう。

卒業・引退を発表した橋本奈々未についての話。ななみんに対しての個人的な感情は、やや複雑なのだ。例えば他のメンバーに対して持つような、微笑ましいというか、純粋に可愛いと思える気持ちをうまく持てない。なんというか、嫉妬にも似たややこしい感情。たぶんななみんは、いろいろとずるいのだ。例えば、冷静な観察眼とものごとを客観視できる視点、言葉のチョイス、音楽の趣味、出自、高貴でクールな佇まいに反するような絶妙なポンコツ感…。僕がアイドルをやっていたら絶対このポジションに憧れていただろう。そういうわけでななみんを見ると複雑な気持ちになってくる。

ななみんセンターのシングル、まだ1回しか聴いてないや。ソロの「ないものねだり」はいい曲だけど。

そういえば乃木坂46を認識した時、生駒ちゃんと同時に記憶したのがななみんの顔だったな。たしか携帯のCMだった。不思議な顔だな、というのが第一印象だ。

それにしても、ななみんクラスの人気メンバーがまだ結構いることはいいことではあるが考えものでもある。すなわち1人につき「卒業発表→卒業」という工程を約半年程度とるとして、その期間が被らないようにすると、生駒、白石、生田、西野だけでも2年かかる。さらに飛鳥、松村、桜井、若月、高山、秋元、星野、井上、◯、、、3期生を採ったと言うのに「卒業工程」で結構時間が犠牲になる。うーん。

 

ラブリーサマーちゃんのメジャー・ファースト・フル・アルバムがすごくいい。なんとなくガールズのファーストが想起されたりした。90sUSインディとシューゲイザーブリットポップ日本語ラップとフォークと邦楽ロック(チャットモンチー~相対性理論のライン)が並列に並んでいる感覚。青一色のジャケットも最高(『スリーアウトチェンジ』『TEAM ROCK』『100s』の系譜!)。

 

山戸結希『溺れるナイフ』を観た。傑作だった。菅田将暉は言うことないし小松菜奈の死んだ目もよかったし、さらにジャニーズの子と上白石萌音という子も好演っぷりが素晴らしかった。山戸結希監督ってよく鬼才とか言われてて、それって「よくわかんないけどなんかすごい」領域から出れてないんじゃないかと、個人的には疑いの目で観てたのだけど(例えば西野七瀬ソロ曲のMVなどで)、今回の映画は感情的に刺さってきた。天才だと思った。ラスト・シーンでは涙がひとすじ流れてきた。

 

明日は『シング・ストリート』を観るのでこの辺で寝るとしよう。