幸せな結末

Happy End

My Love, My Life

DTM(デスク・トップ・ミュージック)を始めた。とりあえず1小節の中にキックを4つ、適当なところにスネアとシンバルを配置しただけでそれっぽくかつ新しい即席ビートができあがる。スネアを2つ、少しだけずらして置けば、ビートルズの「Tomorrow Never Knows」のデモ音源でリンゴが叩いたような音が再現できる。

カーペンターズ「We've Only Just Begun」(作詞:ポール・ウィリアムス、作曲:ロジャー・ニコルズ)のような70年代ポップスがつくりたいと考え、まず構成をほぼそのまま拝借する。こんな具合だ。

凡例:パート(小節数)
イントロ(4)
ヴァース(8)x2
コーラス(12)
ヴァース(8)
コーラス(12)
ヴァース(8)
アウトロ(4)

ポップスにおいて構成は大事である。Aメロ、Bメロ、サビ、Cメロ、大サビ。シンプルな構成の多い洋楽に比べて邦楽ポップスの構成はかなり盛り込む。例えば、以前ある女の子に教えてもらったGRAPEVINE「光について」(名曲)は、一聴したときBメロがサビだと思って聴いていたが、その後に本当のサビが来るような構成で、こりゃヒットするわと思った。
ここまでポップスの構成を複雑にしていくのは日本特有らしい。僕はシンプルな構成の方がどちらかといえば好きだが(あるいはもっと自由な構成のもの)、商品・製品としての価値を高めようとした結果であろう。できるだけサビの盛り上がりを引き立たせるための構成。シンプルな構成で3分以下の曲はもう永遠にヒットしないのだろうか?

自作曲に話を戻す。まだ40%程度しかできていない。イントロ部分はローラ・ニーロ「Wedding Bell Blues」そのままで、コーラス(いわゆるサビ)前半のイメージはaikoの「飛行機」と「アンドロメダ」を掛けあわせたようなメロディ(そのようなものが実際にできるわけないが)、後半は宇多田ヒカルの新曲をちらっと試聴して出てきたものである。しかしまだ「これだ」というまでには至っていない。12小節は長い。
ヴァース部はほとんどできていない。どこかで聴いたことのあるメロディなのでたぶんそのままパクっているのだろう。
寝てるか起きているのかの中間状態のときに、知らないメロディが頭の中で鳴っているときがたまにあった。「これ、聴いたことないけどめちゃくちゃいいメロディだな」とは思っていたものの、起きたときにはもう忘れていた。(こうして生まれた最もすごい例が「Yesterday」だと思う。)ボイスメモに録っていたら、ヒットメイカーになっていたかもしれない。まぁ、忘れるということはその程度のメロディだったのだろう。そういえば最近、そのまどろみでメロディが生まれ、ボイスメモに録る、というところまでの夢を見た。才能がないということはつまりそういうことだ。