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幸せな結末

Happy End

世界は慈悲を待っている

卒論その他諸々に追われていた。

1月は大変だったが、下旬は夜も晴れていて、日付が変わるころ帰ったアパートの階段から、6日連続で綺麗なオリオン座が見えたりした。それは幸せなことだし、忙しくなかったらそういうことも無かっただろうなと思う。

そして無事に完成し、発表も終えてやっと落ち着いた。
本当の意味では落ち着いてはいないが。


去年の暮に、"禁断の多数決"というバンドを知った。自分としては遅すぎたと思う。悔しい。相対性理論以降という表現はあまり好きではないが、あのバンドの影響力は確実なものであり、この数年のシーンの流れの一つを作ったと思う。禁断の多数決もその流れを汲む一つと言っていいと思うが、それは音楽性ではなく、「なんかわけわからないが気になる」「ちょっとイッちゃってる」みたいな感覚の部分。音楽性はむしろ、相対性理論ザ・スミス的なギター・ポップが主流だったのに対し、禁断の多数決は50年代アメリカン・ポップスから80年代シンセ・サウンド、現代のUSインディまで多岐に渡っている。そして何と言っても曲そのものがいい。これが一番重要。ファッションとかパフォーマンスとかのインパクトに囚われがちなポップ・シーンに、純粋にいい曲を書ける人ってどのくらいいんだろうか。メイン・ソングライターであるほうのきかずなりは凄いソングライターかもしれない。男女混成の7人というのも好きだ。ダーティー・プロジェクターズみたいだ。

年が明けて、クリストファー・オウエンスのソロ第1作を聴いた。それはただただ素直でいい曲が並ぶ驚くべきポップ・アルバムだった。これから楽しみな新譜は、さよならポニーテール『青春ファンタジア』と、現在制作中らしい住所不定無職の新譜。さよならポニーテールは、インディーから好きで、音楽性はフォーキーなしっとり系バラードがほとんどだったが、メジャーに入って少しずつポップな曲を打ち出している。新作のダイジェストを聴いたが、さらにポップ度が増しているようである。新しいボーカリストを二人追加したのは、よりアイドル・ポップ風の曲を実現するためだろう。初期のしっとり系も大好きだが(まだそういう曲調も残っている)、こういう方向に舵を切ったのならばとことん突き抜けて欲しいと思う。そしてそれはダイジェストを聴く限りかなり成功しているようである。それはやはりソングライターの存在が大きい。メイン・ソングライターはふっくんという人らしいが、詳細は全くの謎。本当にいい曲を書くので、プロの作家なんじゃないかと思う。そして住所不定無職は、こちらもさよポニ同様、キーボードのできる新メンバーを入れて、よりポップな曲をやろうとしているようだ。そういう意味でさよポニと似ているし、こちらもザ・ゾンビーズ子という素晴らしい曲書きがいる。しかし彼女(彼)はギターは弾きまくるが、バンドの顔ではなく、あえて一歩下がった位置にいる。どう見ても男なのに女として振舞っているのも、そういう意図がある可能性がある。すなわち、あまり表に出たがらないための理由として。彼ら彼女らに共通しているのは、作家の匿名性というものを重視していることかもしれない。そしてそれは相対性理論がやったことと同じなのだと気づく。

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