幸せな結末

Happy End

戦闘機

七尾旅人の「オモヒデ オーヴァ ドライヴ」。

2012年の夏を決定づける音楽は、1998年に発表された、才能が剥き出しの(Nakedな)4曲入りデビュー・シングルとなりそうだ。なにせ曲が良い。弾き語り主体だからというものあるだろう。とにかくピュアなんだ。「戦闘機」におけるアコギの切実な響き。「メロ」の高貴なワルツ。

さて。7月某日、僕が世界で最も好きなアーティストの最新アルバムがリリースされた。それ以降僕はほとんど毎日その音楽の中に、その46分ばかりの中に身を沈めたり触れてみたり唄ってみたり何かを想像してみたりしている。でも具体的なことは何も書かないことにする。それは彼のインタビューの中にとても気に入った表現に影響されたからで、それは簡単に言えば、作品をつくるときイメージ(抽象)とモノ(具体)の区別をつけながらつくるということ。そこで僕が思ったのが、自分の中にある本当に純粋な気持ちは、どこかに落とし込んだ瞬間、朽ち果てていくのではないかということだ。だから何も書かない。残さないことにする。頭の中にだけに留めよう。でも口にして誰かに伝えたりするのはいいと思う。それを録音してたら別かもしれないが。

ここ1ヶ月はやはり、院試の準備に忙しい。またオリンピック観戦にも忙しかった。音楽事情の遷移の早さは相変わらずだ。充実していると言うべきだろう。先日のブログによれば大瀧詠一関連にはまっていたということだが、今はその時ほどではない。tofubeatsの「水星」があって、それでアーバンな音楽に傾倒していった。例えばAvec Avecの「おしえて」、マーヴィン・ゲイの「I Wanna Be Where You Are」のフル・ヴァージョンをDLしたり。そして七尾旅人の「サーカスナイト」。今年屈指の名曲だろう。アルバムも素晴らしい出来だった。ただ同じ頃に上述のデビュー・シングルを聴いたので存在感は少し薄れてしまった。あとはダーティー・プロジェクターズの新譜。先行曲を聴いた時点ではあまり期待していなかったが、実際すごく良かった。夏を感じれる。
夏はリリースが少し減るので寂しいが、次に期待してるのはキャット・パワー。先行曲を聴くかぎりクールなアルバムになりそうだ。ジャケットもクールで、アナログで買おうと思っている。

ロケみつが始まったのでこの辺で。深夜番組にちょっとした活力や安心感をもらう時がある。